カルディコット博士 「福島では“犯罪的”で“非道徳”なことが行われている」 : 田中龍作ジャーナル

 衆院解散を受けメディアの関心が選挙一色になるなか、会見には海外のテレビ局1社と数人の記者のみが集まった。カルディコット博士は何度も“犯罪的”、“非人道的”という言葉を多用し、これを伝えようとしないマスコミも批判した。日本社会に対するいらだちが随所に感じられた。

 冒頭、カルディコット博士は「福島の高線量地域で、子供や妊婦、妊娠可能な年齢の女性を避難させないのは“医学的犯罪”だ。18歳未満の子供に超音波検査を実施したところ、約40%の子供に甲状腺異常が見つかったという。これは小児科の見地からみて極めて異常だ。」と語り、福島の被曝量がチェルノブイリをはるかに上回っていることを指摘した。

 また、子供や妊婦、妊娠可能な女性の移住について「国が費用を負担することが重要なのに、弱い立場の人を守らず、TEPCOを守るために予算を使っている」と述べた。博士は「日本には放射能を帯びた食品を食べることに対する規制がなく」、汚染した食品を「子供に食べさせていることは“medically immoral (医学的に非道徳的)”だ」と国と福島県、沈黙する医学界の不作為を批判した。

http://tanakaryusaku.jp/2012/11/0005637